同居相手は黒猫くん







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「よし、皆揃ったね」


「じゃあ早速映画観よっか」


「はーい!」







四人揃うなり、私達は映画を観ることにした。

それが終わったら、昼食を取るらしい。



まあ急に計画立てたし、やることなんて特にないからね。


とりあえずみっちゃんはこのメンバーで遊びたかったらしい。



























——館内にて、私達は上映時間までジュースやポップコーンなどを購入していた。




「柴咲って何飲むの?」



「え?」








そう言ったきたのは佐久間くん。


私服までかっこよくて爽やかな佐久間くんは、もしかしたらモテているのかもしれないと今更気付いた。





「あ、えと…メロンソーダかな」



「炭酸いけるんだ?」



「うんっ。大好き!」



「へえ。じゃあ待ってて」













と、言い残した佐久間くんは、販売所の方へ向かって行ってしまった。







「なーんか佐久間くん、比乃に優しいね。まあ好きだからなんだろうけど」



「ちょ、みっちゃんっ」



「もしかしてあのジュース奢ってくれてるんじゃない?」



「え?」








すると佐久間くんはジュースとポップコーンを購入して帰って来た。











「はい。メロンソーダ」



「え、これ」



「奢り!せっかく柴咲と遊べたしね」













爽やかな笑顔を私に向けて言った佐久間くん。


……な、なんて優しいの!

私はありがたくジュースを頂くことにした。









「ありがとう!」



「どういたしまして」





「さーくーまー」
















と、突然刹が声を上げた。














「俺もメロンソーダ」




「はいはい(笑)」




「ちょ、刹!」




「いいよ柴咲」








そう笑顔で言うと、佐久間くんはまたジュースを買いに行ってしまった。
















「刹っ」




「何?俺別に奢ってもらうわけじゃねーし」




「へ?」




「ちゃんと後で金払うよ」










な、なんだ。


そういうとこちゃんとしてるんだ…。





……って、なら自分で行きなさいよ!










「刹くんおもしろいなー」




と、なぜかケラケラ笑っているみっちゃん。


え?
な、何が??





「お前はうるさい」





刹はそうみっちゃんに言い捨てる。










…な、何??






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