同居相手は黒猫くん

胸騒ぎ






——お店には次々とお客さんが来る。



その大半が女生徒だ。





室谷先輩は「じゃあまたうちのクラス来てね」と言って店を後にした。













「きゃー可愛い!」


「あの子が例の黒猫くんだよね」














女生徒の会話からチラホラ聞こえるその言葉。



刹のことだ。










「黒猫のコスプレとか似合いすぎ(笑)」


「やばいめっちゃかっこいー」


「ちゃんと働いてるし、いい人なのかも」


「こっちの注文来てくれないかなー」













…な、なんなんだこの人気。



すごい噂されてますよ刹さん!?






確かに刹かっこいいし、元々人気あったらしいけど…




こんな姿見たら、もっと人気になるんじゃ…。










「刹を接客につけた意味が分かった…」



「あれ、今頃?」












私の隣に来たみっちゃんが言う。








「こりゃ室谷先輩に次ぐ人気かもねー」



「…そ、そうだよね」













女生徒は刹に釘付けだ。






……なんか…



胸騒ぎがする。






なんだろう…?






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