俺のこと、好きになってみよ?
…『昴にぃちゃん』?
「おーありがとな、てる」
「いーえ、…あ」
男の子は、私のことに気づくと「誰?」と言わんばかりの顔をした。
「あ、彩葉ちゃん、こいつがいとこのてるだよ」
九條さんに“てる”と呼ばれた男の子は、ぺこりと私に頭を下げた。
つられて私もぺこりと一礼。
「こいつも俺の店で働いてるんだー。彩葉ちゃんのふたつ年下だよ」
九條さんが、てるくんの頭をぽんぽんとしながら別に聞いてもいないことを言っている。
「てる、ほら俺が前言ったじゃん?一目惚れした子がいるって。この子だよ」
…九條さんはいとこさんにもそんなこと言っているのか。