シェリー ~イケない恋だと、わかっていても~
「ちょっと待って。彩月、啓太さんとなにかあったの?」


さすがは、親友。って、親友じゃなくてもこんな態度取ってたら変に思うか……。


「り、えこぉ……」


次第に、視界がぼやけてきて。


匠哉さんと、ともさんがいようが見てようが、聞いてようが関係なく梨江子に抱き付いた。


「うんうん、どうしたの。啓太さんと、喧嘩でもしちゃった?」


その言葉に、ブンブンと首を横に振った。


「昨日ね……。結婚記念日だったの……」
「あら、そうだったね!おめでとう!!」


一度カラダを離し、梨江子は笑顔で祝ってくれた。


「でもね……。お仕事でお祝い出来なかったの……」
「あー、だからこんなにおかず残っちゃったのねぇ。でも、彩月のごはん美味しいから嬉しい!ね、たく?」


梨江子が匠哉さんを見ると、〝あぁ。さっちゃんのメシは、マジでうまいからね!〟と笑った。


「ありがとう……。梨江子も匠哉さんも……。でもね、お仕事じゃなかったんだ……」
「ん……?それは、どういうこと?」


梨江子は、顔を歪ませた。


「……けいちゃんね。浮気してるみたいなの……」
「え?」


さっきまでポカポカとした空気が、一瞬にして凍りついた気がした。


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