シェリー ~イケない恋だと、わかっていても~
「けいちゃんね、結婚記念日忘れちゃったんだって。たくさんの料理見て、どうしたのって言うんだよ?仕事だって言ってたのに、コートから甘い匂いするし、わたしが起きてたことに対して怒るしさ……。あと、メール……」
そこまで言って、言葉に詰まった。一瞬にしてメール内容が、頭を駆け巡る。
ぶわっと涙が溢れ、口元を両手で押さえた。
「彩月ちゃん、大丈夫?」
その声とともに、となりに気配を感じ見上げれば、ともさんが立っていてハンカチを出してくれていた。
「よごれ、ちゃいますっ……」
そう言って、断ったんだけれど……。
「ううん、汚れてもいいから。ね?」
そんなこと言われても、どうしても受け取ることができなかった。
このハンカチを受け取ってしまえば、この優しさにわたしは溺れてしまうと思ったから。
「あのっ、でも……!」
「ううん、ダメ。カワイイ顔が台無し。ちょっと、ごめんね?」
「えっ、やっ、あのっ……」
戸惑ってるわたしに構わず、左手で後頭部を支えられると右手でハンカチを頬にスッとあてられた。
「ありがとう、ございますっ……」
「ううん、いいんだよ」
これが、匠哉さんならよかった……。そしたら、こんなにドキドキしなくて済んだのに……。
そこまで言って、言葉に詰まった。一瞬にしてメール内容が、頭を駆け巡る。
ぶわっと涙が溢れ、口元を両手で押さえた。
「彩月ちゃん、大丈夫?」
その声とともに、となりに気配を感じ見上げれば、ともさんが立っていてハンカチを出してくれていた。
「よごれ、ちゃいますっ……」
そう言って、断ったんだけれど……。
「ううん、汚れてもいいから。ね?」
そんなこと言われても、どうしても受け取ることができなかった。
このハンカチを受け取ってしまえば、この優しさにわたしは溺れてしまうと思ったから。
「あのっ、でも……!」
「ううん、ダメ。カワイイ顔が台無し。ちょっと、ごめんね?」
「えっ、やっ、あのっ……」
戸惑ってるわたしに構わず、左手で後頭部を支えられると右手でハンカチを頬にスッとあてられた。
「ありがとう、ございますっ……」
「ううん、いいんだよ」
これが、匠哉さんならよかった……。そしたら、こんなにドキドキしなくて済んだのに……。