シェリー ~イケない恋だと、わかっていても~
「彩月ちゃんは、どうしたいの?」
「え?」


どうしたい……?わたし、どうしたいの……?離婚したいの?


それとも知らないふりして、このまま夫婦するの?


恋は、したいの……?けいちゃん以外の人を、好きになるの?


結婚してるのに?じゃぁ、もし〝恋〟したとして。


その人も、自分のことを好きだと言ったら?けいちゃんと同じ、浮気をすることになる。


自分が今、浮気してるけいちゃんを許せないでいるのに、自分はいいの……?


そんなの、おかしいに決まってる。


「……わかんない、です。自分が、どうしたいのか……。なにしたいのかなんて……」


わたしが戸惑いながら話すと、深い溜め息が聞こえた。


匠哉さんだ。


「なぁ、とも。なにしたい、どうしたいなんて今のさっちゃんには考えられないだろ。旦那が浮気してたの昨日知ってんだぞ?すぐ行動になんか移せないだろ?」
「まぁ、そうなんだけどさ……」


匠哉さんは、梨江子の旦那様だけど、わたしにもちゃんと優しくて。


それは、〝梨江子の親友〟だからなのかもしれないけど、それでも匠哉さんみたいな人は、そんなにいないと思う。


今のわたしに、どうしたらいいのかなんて、まったく分からないんだ。


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