シェリー ~イケない恋だと、わかっていても~
「ねぇ、さっちゃん」
「……うん」
「男の俺から言わせてもらうとさ、あのメールだけど」
「うん……」


メール……。けいちゃんのあのメールのことを言ってるんだよね……?


「あのメール見る限りさ……」


〝怖い〟〝聞きたくない〟そんな感情がわたしを襲ってくる。


「これからも続けていくんだと思うよ」
「ちょっと、たく!?」


すかさず、梨江子が声を上げた。


うん、わかってた。これからも、けいちゃんはわたしにバレないように、続けていくんだろうって。


一時の感情で、浮気をしたわけじゃないって。


「けいちゃんは……」


わたしが声を出すと、3人の視線が一気に集まった。


「けいちゃんは、身体だけの関係なのかな……。それとも心も、もうアッチにいってるのかな……」


どうしよう……。わたし捨てられるのかな……。ある日、突然離婚届けを突きつけられるのかな……。


〝ずっと一緒にいたい〟〝ずっといい夫婦でいようね〟って言ってたのに。


こんなにアッサリ気持ちが、消えてなくなるものなのかな。


だとしたら、自分の親、おじぃちゃんおばぁちゃんは、どうして何十年も夫婦をしているんだろう。


考えれば考えるほど、胸を鷲掴みされるような痛みが襲ってくる。


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