Polaris
「あれ、女の子?もしかして、お店の?」


隼人を見ていた彼女が、あたしに気付く。


「あぁ」

「隼人が女の連れて歩くなんて、お店の子しかいないよね」


その彼女の言葉は、「あたしと彼女」は違うと言われているようだった。


「うちのナンバー1なんだ」

「そう。初めまして」


彼女の言葉に、あたしはお辞儀で返した。


隼人の口にした「ナンバー1」


あたしがここに居るのは、お店のナンバー1だから。


そう、隼人に自覚させられた。


また、勘違いしそうになっていた。


隼人はあたしじゃない、ナンバー1のミライをここに連れて来ているんだ。


「ちょっと、コンビニ行ってきます」


そう言って、その場を離れた。

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