Polaris
三浦くんは中々返事をしてくれなかった。


それでも、最後には渋々折れてくれた。


あたしは、自分の荷物を持ってドレスのままお店を飛び出した。


莉奈や女の子たち、三浦くんや他のボーイの子が何か言っていたがあたしは立ち止まらなかった。


すぐにタクシーを拾い、あの人の場所に向かった。


あたしが育った、あの街に。


ここに全部ある。


それはきっと、あたしが知りたくないことだと思う。


でも、知らなきゃイケないことでもある。


その後に何が待っているかなんて、想像は付く。


またこの街に戻ってきた時、あたしはこの街を、あたし自身を、、、


もっと嫌いになっているだろう。

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