可愛い彼にはご注意を!




「柚亜のことだから何でも一人でやるかもしれないけど、忙しい時は任せていいから。」

「は、はい・・・。」




有無も言わせない言葉に私は萎縮してしまう。


たまに可愛い蓮が本物なのか野獣みたいな蓮が本物なのか分からなくなってしまう。




「それと、結婚したけど柚亜は仕事を続けたいと思うから旧姓を名乗っていていいよ。」

「仕事していいんですか?」

「うん、その為にお手伝いさんもいるからね。」

「お気遣いありがとうございます。」

「奥さんにはこれくらい当然だよ。」




奥さんという言葉を強調して言う蓮に私は真っ赤になってしまう。


改めて言われると恥ずかしいな///



それに、最初は不本意だったのに少しだけ馴染んでしまっている自分にも驚いている。




「俺たちのことは今は話さない方がいいかな。」

「そうですね、普通のOLと結婚しただなんて知れたら大変ですし・・・。」

「違うよ。柚亜に根掘り葉掘り聞きそうな人たちが多いからね。」




苦笑しながら言う蓮。


確かに、うちの会社はそういう人が多いから大変そうだ。



そう考えると言わない方がいいのかもしれない・・・。





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