可愛い彼にはご注意を!




「柚亜、どうしたの?」




声をかけると柚亜は遂に泣き出した。


何か俺したかな?


柚亜の目から零れる真珠みたいな涙を指ですくい取っていくと柚亜は口を開いた。




「ご、ごめんなさい!」

「え?」

「お父さんに、色々と言われましたよね?
お父さん、容赦ないから・・・。
で、でも・・・別に悪気があったわけじゃないんです!許してください!!」




柚亜が何を言いたいのかいまいち分からない。


元々ここに来たのは柚亜と俺の結婚の了承を得るためだ。



だから、文句の一つや二つくらい言われると思ってきているからその辺は気にする範疇にもなかった。


まぁ、少しは気にしていたけど・・・。


でも、それくらいで俺が引き下がるわけないし・・・いざとなったら攫うつもりもあったから許して欲しいのはこちらなんだけど・・・。




「柚亜、別に俺怒ってないからね。」

「え?」

「何を思ったのか知らないけど、俺は柚亜と結婚したくてここに来たわけだから何を言われてもそれに屈しないメンタルはあるよ。」

「そ、そうですか・・・。」




シュンとしたような脱力したような感じになった柚亜を見て俺はクスッと笑った。


もしかして・・・・・・。




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