その結婚、取扱い注意!
「っ! こんなところでっ」
「いいだろ。可愛かったんだから」
「ここはロンドンじゃないんだからね」

向こうでは気にせずにキスできる環境だった。

「そんなの気にしすぎなんだよ」

湊は笑うと腰をかがめて私の顔に顔を近づけた。

ふんわりと冷たい唇が唇にあてられる。

「あっと、風邪移しちゃうな。これ以上は止めておこう」
「えっ!」

私から離れる湊に内心焦ったのが声に出てしまう。

「あれ? 残念なのかな? ミミちゃん。そう言うことなら今晩覚悟しろよな」
「湊っ! 声が大きいっ」

湊は焦る私を笑い、手をつなぐと歩き出した。


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