冷たい上司の秘密の誘惑
チュッと触れた唇は、離れたはずだった。

でも、そう思ったのは私だけで、見開かれた目に映ったのは、

まだしっかりくっついてる篠田部長の顔と、

温かくて柔らかい、篠田部長の唇だった。


「ん~~!!」

「・・・ん?…ぁ」

ん~!と言う悲鳴と共に、篠田部長が目を覚ました。

そして離れる筈だった唇。・・・は、離れるどころか、

その行為がさらにエスカレートする羽目になった。



「・・・んぁ・・ぶ・・ちょ」

「…もう、少し」


・‥って!違うだろう!!

ジタバタしまくった私。・・・そしてようやく唇は離された。


「・・・ご馳走様」

「もぅ!!何やってるんですか///?!」

真っ赤な顔で怒ったところで、何の迫力もない。

篠田部長はニコッと笑った。


「減るもんじゃないだろ」

「へ、減るに決まってるじゃありませんか!」

そしてガバッと起き上った私は、数秒もしないうちに、

ベッドに引きずり込まれてしまった。

もぅ、いや…そんな思いで、潤んだ瞳で睨みつける。

「ついでにここにも」

「・・・ッ!!!」

首筋に、ズキッと痛みが走った。・・・まさか。

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