冷たい上司の秘密の誘惑
「なぁ、誰に付けられた?…彼氏?」

「か、彼氏なんていません」


「じゃあ、誰?」

「三谷先輩には関係…ぁ」

関係ない、そう言って逃げるつもりだったのに、

三谷先輩が私を抱きしめた。


「久保が好きなんだけど、それでも関係ない?」

「?!」

突然の告白に、どう返していいか、わからない。


「オレ、本気なんだけど、いつになったら、オレの気持ち、

気づいてくれる?・・・久保はオレの事、どう思ってんの?」

片耳は三谷先輩の胸にしっかり引っ付いていて、

そこから少しこもって、三谷先輩の声が聞こえる。

…少し早くなった心臓の音とともに。


「私は・・・」

私は。



「会社で何やってる?」

2人を邪魔する者が一人。



「…篠田」

長引いた会議から帰ってきた篠田部長だった。
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