偽造恋愛の3日間
「だから、愛人をやめた…?」
「そう…。この子の将来を棒に振りたくないもの!」
「そこまで考えているのに、中絶を?」
「…。」
杏は窓辺のカーテンを開け、夜景を見ながら遠くを見つめるような目をしていた。
「自信がないの…」
「自信?」
「そう。この子を1人でも育て上げる自信が…」
「そんなの、誰だって最初は自信なんてなくねー?」
「まぁね…」
「あんた、本当は産みたいんじゃねーの?」
「…。」