極上エリートの甘美な溺愛
篠田とのことをようやく玲華に話すことができ、重荷をおろした気持ちになったんだろう。
篠田の車に何度もピアスを落とすほど、不安定な気持ちを抱えていたのかもしれない。
どこにも影がない沙耶香の笑顔を目の前にして、玲華の気持ちも弾んだ。
そんな明るい気持ちで玲華がオムライスを食べようとすると、沙耶香が思い出したように問いかける。
「で?将平くんに二度も拒否されたって思い込んでる玲華は、これからどうするの?諦めちゃうわけ?」
「な、何よ……。二度もってわざわざ強調しなくてもいいじゃない」
「だって、それは玲華が自分で言ったんでしょ?」
「まあ、それはそうなんだけど」
俯く暗い声に、沙耶香はくすりと笑い玲華の顔を覗き込んだ。
「拓人が言ってたよ。将平くん、玲華のことを独り占めしたいって気持ちを体中から出してたって」
玲華と一緒にいる篠田を睨みつける将平の視線に殺されるんじゃないかと恐怖を覚えたと篠田が言っていたことは黙っておこう。
沙耶香はハンバーグを食べながら、相変わらず落ち込んだまま食事を続ける玲華に苦笑した。
将平くんのこと、今も好きなくせに。
「将平くん、玲華のこと好きだと思うけどなあ」
ぽつり。
口から出た言葉に、玲華は反応して大きな声をあげた。
「だったら、キスした途端、悪いなんて言ってあやまらないでよ」
沙耶香の能天気な言葉につられるように、玲華は思わず声を荒げた。