sweet memory ～奏大side～

「悪かったな…」

「何で奏大さんが謝るんですか？」

「アイツがお前に酷いことを言っただろう？」

「私は奏大さんよりも年下だし、妹に見られてしまうのは仕方ないことです」

「いや、でも…」

「それより、先程の方はお知り合いなんですか？」

「…あぁ。小学校時代からの同級生だ。創や淳平の事も知ってる」

「…仕事先も一緒なんですか？」

「いや、次のプロジェクトで、彼女の仕事先と組むことになっていて、明日はその顔合わせがあるんだ」

「そうなんですね……」

「ただの同級生ってだけで、仲が良かった訳ではない」

「えっ、でも名前…」

「再三注意してるが直らない。質の悪い女だ。迷惑している」








奏大は眉間に皺を寄せながら、そう答えた。
そんな奏大の様子に、花菜が密かにホッと一息ついたのを、奏大は見逃さなかった。