sweet memory ~奏大side~
「奏大さん、行ってきます」
「あぁ」
「お仕事頑張って下さいね」
「あぁ。帰りはいつも通り淳平を呼んだら良い」
「わかりました」
「じゃぁ、花菜ちん。いつもの時間に来るから、もし都合が悪くなったら電話してね~」
「はい」
「それから…」
奏大は、一息つきながら話を始めた。
「これから会えなくなるから花菜の状況とか、何かあった時とか、近況報告的なメールをしてほしい」
「えっ?」
「学校が終わった後と、寝る前の最低2回はメールするように」
「で、でも、奏大さん仕事が忙しくなるんだし、迷惑になるんじゃ…」
「俺が良いと言ってるんだ。電話なら、出れないことも多いが、メールなら手が空いた時に見れるから大丈夫だ」
「で、でも…」
「俺なら大丈夫だ。これからすれ違いの生活になるんだ。今までと同じように少しでも花菜のことを知っていたい」
「…わかりました」
花菜は渋々奏大の提案を受け入れた。
今まで黙っていた淳平だったが、耐えきれなくなったのか、いきなり爆笑しだした。