sweet memory ~奏大side~
あれから2人は飛行機で飛び立ち、沖縄に着いたのは夕方だった。
「着いたー!」
「……」
「奏くん、テンション低すぎ」
「いや、花菜のテンションが高すぎなんだ」
「だって…せっかくの旅行なんだもん。楽しまなきゃ損でしょ?」
「そうだが…そんなんじゃ、最後の日まで体力が持たないだろう?」
「やだ、奏くん。その発言、おじさんみたいだよ」
奏大の発言を聞いた花菜は、思わず笑ってしまった。
花菜が笑ったことによって、周りの人から注目を浴びていた。
周りの視線に気付いた奏大は、額に皺が寄せ、不機嫌を露わにしていた。