sweet memory ~奏大side~
「花菜?車に酔ったか?」
「ううん…そんなことないよ」
「元気がないようだが…まさか、まだ気にしているのか?」
「だって……」
奏大の言葉に、花菜は泣きそうになっていた。
「泣くな…。昔から花菜の涙に弱いんだ」
「だって……」
「まぁ、花菜の性格的に気にするとは思っていたが…ここまで引きづるとはな…。花菜、せっかくの旅行だ、機嫌を直してくれ…」
「それは奏くんでしょ?私があんなこと言っちゃったんだもん、傷ついてるよね…」
「それならさっきも言ったが、気にしてない」
「嘘だよ」
「ふ~…。あの時は、花菜のことを見てる野郎が多かったからな」
「…?どういうこと?」
奏大の言葉に、花菜は理解できなかったのか、聞き返した。
すると、奏大は溜め息をつき、話し始めた。