sweet memory ~奏大side~





すると、今まで喜んでいた花菜の表情が、みるみるうちに真っ青になっていくのが、見て分かった。
不思議に思った奏大は、花菜に問い掛けた。









「どうした?」

「…奏大さん、ストラップ付けちゃって、職場の人に何か言われちゃいませんか?」

「あぁ、それなら問題ない。こっちはプライベート用だから大丈夫だ」

「携帯2台持ちなんですね」

「仕事柄必要だからな」

「なるほど」

「お前に教えたのは、プライベート用だ。…仕事用も教えておこうか?」

「んー…でも…」

「常に携帯は2台持ち歩いている。プライベート用に掛けて繋がらなければ、仕事用に掛けて繋がらなければ、仕事用に掛けてくれば良い」







そう言うと、奏大は花菜に名刺を手渡し、後で登録しておくように伝えた。





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