レンタル彼氏【完全版】
四人で映画を見たり、ゲーセン行ったり。


楽しく遊んで、解散になった時に聖が学に冷やかしながら尚子を送れよーと言った。
学ははにかみながら、そうすると言って尚子を送って行った。


………まじで、付き合うなこれ。
展開早いな。


腕を組みながらその様子を見ていると、聖が私の腕を取った。


「え」


「俺もいずちゃん、送るよ」


「いや、いいから」


「はあ?何で」


「チャリで来てるから」


「………………」


口を開けたまま、呆れた顔をする聖。

「…………チャリ…」

それから私が言った言葉を反芻する。


「うん、だからいいよ」


「で、でもさっ!やぱ危ないじゃん?!」


「何が?」


「もう九時過ぎだよ!?」


「ああ、うん」


「~~~~~~!!!」



へなへなとその場にしゃがみこむ聖を、首をかしげて見る。



何が、何で?
意味不明。

だって、チャリあったら送りなんかいらないよね?
今日はお兄ちゃんの原付借りれなかったから、チャリなだけだけど。

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