『世界』と『終』  ——僕がきみを殺したら——
「見えますか?」
小首をかしげて、西森が問う。


カーテンが閉まってる。僕は端的に返す。

「それは残念です」

あまり残念そうに聞こえない。


かたわらまで来ると、スカートをさばきながら座りこむ。

僕は片ひざを立てたあぐらの格好で、校舎に視線を転じる。


「カーテンが開く可能性は」


西森は目を細めて、校舎を見つめる。
「明かりが漏れています。永岡先生はいらっしゃるみたいですね。数学的に可能性はゼロではないでしょうけど———」


「極めて低い、か」


西森はすべてを承知しているし、僕はそれに疑問をはさまない。
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