『世界』と『終』  ——僕がきみを殺したら——
「———なぜわかったの?」

静かな声で問うてくる。

人目を気にする必要はないようだ。いまここには、僕と彼女しかいない。


授業の開始を告げるチャイムが鳴った。


「西森がヒントをくれたので」
不確定な部分はありましたが、とつけ加える。


そう、彼女・・・伊藤女史はつぶやいて、カウンターに視線をおとす。
ちりひとつなく磨かれている。


眉がますます下がり、ほとんど八の字になっている。
はたから見たら、僕がなにか難しい質問をぶつけて、彼女を困らせているように映るだろうか。
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