Sweet Room~貴方との時間~【完結】
11月末に2つの古民家が立派なフランス料理店に変わった。12月にできあがったフランス料理店を見て、涙が出そうになった。
涼太との喧嘩から、私の涙腺は可笑しくなっていた。小さなことでも涙が出てしまう。自分を守るための強がりが使えなくなっている。
中野先輩に気がつかれないように、涙をそっと拭う。
「佐伯、やっとできあがったな」と、隣に立った中野先輩が言った。
「そうですね」
中野先輩はあのうどん屋さん以来、仕事以外の話は全くしてこない。でも、中野先輩のことはこのままでいいはずはない。
「今日、2人で祝杯挙げないか?」
「そうですね。中野先輩に話したこともありますし」
「それは奇遇だな、俺もあるよ、話が」
私達は一旦事務所に戻ってから、夕方に駅前で落ち合うことになった。駅に行くと、中野先輩が柱に寄りかかっていた。私に気が付くと、中野先輩は片手を上げる。
「佐伯、行こうか」
「はい」
涼太との喧嘩から、私の涙腺は可笑しくなっていた。小さなことでも涙が出てしまう。自分を守るための強がりが使えなくなっている。
中野先輩に気がつかれないように、涙をそっと拭う。
「佐伯、やっとできあがったな」と、隣に立った中野先輩が言った。
「そうですね」
中野先輩はあのうどん屋さん以来、仕事以外の話は全くしてこない。でも、中野先輩のことはこのままでいいはずはない。
「今日、2人で祝杯挙げないか?」
「そうですね。中野先輩に話したこともありますし」
「それは奇遇だな、俺もあるよ、話が」
私達は一旦事務所に戻ってから、夕方に駅前で落ち合うことになった。駅に行くと、中野先輩が柱に寄りかかっていた。私に気が付くと、中野先輩は片手を上げる。
「佐伯、行こうか」
「はい」