Sweet Room~貴方との時間~【完結】
 最後に抹茶のデザートを食べていると、宏実さんが「あっ」と声を上げた。
「姉ちゃんどうしたの?」
「2人って結婚式どうするの?」

 私と涼太は顔を見合わせて「写真だけ撮ればいい」と同時に答える。

「駄目! ナオちゃん、一生に一回しかできないんだよ、結婚式は。それを写真だけって」
「仕事が立て込んでいますから、時間に余裕がなくて。私はそんな大々的にやらなくてもいいと思っていて。それは彼も同じなので」
「ああ、俺もそれでいいと思ってる。写真だけで充分だろ。それに、結婚式場の牧師って、アルバイトの偽物を使ってるところもあるんだろ。それで誓いの言葉を言っても、なんか興ざめじゃないか」
 さすがにここまで2人の意思が硬かったら、ここで話は終わるだろうと思っていた。

「う~ん。やっぱり駄目。式は上げる。大掛かりなのが駄目なら、お互いの家族だけの式にすればいいじゃない。それにうちのホテルでもブライダルやってるし。しかも家族割引もあるから。あと、牧師様はちゃんと本物です。最近はそういうシンプルな結婚式も多いのよ」
 そうだった。お姉さんはブランドナーホテルで働いているんだった。ブライダル関係も詳しんだ。

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