【完】芸能人に、恋をした。
「……蓮くん、キス魔?」
ふふ、と笑って立ち上がった。
蓮くんの気持ちが嬉しい。
でも、別の気持ちが邪魔をして、あたしは心からの笑顔を蓮くんに向けられない。
洗い物の続きしよ…。
そう思いソファーから離れようとするあたしの腕を、蓮くんが強く引っ張る。
「!」
驚いて声も出せずにいると、あっという間にソファーに逆戻り。
目を開けば蓮くんの顔は目の前にあって、押し倒されている形になっていた。