【続】恋愛のやり直し方
どうしてなのだろう。


このまま立花さんに寄り添っていけば、自分が待ち焦がれた生活が手に入るのに、私の心は友田を求めてしまう。



目を閉じれば、意地悪く笑う顔や、私をからかうときの心底楽しそうな顔が鮮明に浮かんでくる。




耳を済ませば、私を求めて『綾』と呼ぶ少し掠れた声がよみがえってくる。



それだけで、隣に立花さんがいることを忘れてギュッと胸が締め付けられるように痛み始める。





友田が私に与えてくれたのも間違いなく『平穏』。


だけど、毎日彼のことを思うと、ドキドキしたりハラハラしたり………




立花さんが与えてくれるであろう安穏とは少し違う。

大きな水槽のなかで泳ぐ熱帯魚と、珊瑚礁の中で守られながら泳ぐ熱帯魚のような差。





水槽の中にいれば、一生を安全に過ごすことができる




珊瑚礁の中では、もしかしたらの危険はゼロじゃない。





私が選ぶのはどっちの人生ーー
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