【続】恋愛のやり直し方
吐息にも似た立花さんの声。
私の体を隠すようにスッポリ包み込んだ立花さんの腕は、優しくポンポンと背中を撫でてくれる。
「……はい」
「よし」
まわした腕にギュッと力が込められたのは一瞬で、呆気なく体は解放された。
「もう行きな。これ以上一緒にいると嫌がるお前を拐って行ってしまいそうだ」
立花さんは、そう言ってクルリと私の体を回転させ、ポンと背中を押した。
「振り返るなよ。情けない顔は見せたくないから」
振り返りお礼を伝えようとした私にそれを許してくれない立花さん。
分かりましたと意味を込め、コクンと頷いて見せてから、足を前へと進めた。
一歩毎に立花さんの香りが遠退いていく。
背中に視線を感じる。
立花さんが見送ってくれているのだと背中で感じながら、足を速める。
いつでも見守ってくれた立花さんの為にも、前へ進む足を止めてはいけないと自分を戒めるように一歩ずつ踏みしめて進む……
私の体を隠すようにスッポリ包み込んだ立花さんの腕は、優しくポンポンと背中を撫でてくれる。
「……はい」
「よし」
まわした腕にギュッと力が込められたのは一瞬で、呆気なく体は解放された。
「もう行きな。これ以上一緒にいると嫌がるお前を拐って行ってしまいそうだ」
立花さんは、そう言ってクルリと私の体を回転させ、ポンと背中を押した。
「振り返るなよ。情けない顔は見せたくないから」
振り返りお礼を伝えようとした私にそれを許してくれない立花さん。
分かりましたと意味を込め、コクンと頷いて見せてから、足を前へと進めた。
一歩毎に立花さんの香りが遠退いていく。
背中に視線を感じる。
立花さんが見送ってくれているのだと背中で感じながら、足を速める。
いつでも見守ってくれた立花さんの為にも、前へ進む足を止めてはいけないと自分を戒めるように一歩ずつ踏みしめて進む……