3つのR
両手をパッパと振りながらそう言いかけて、私はハッとした。・・・いやいや、私、今日ご飯に誘われたじゃないの、と思い出したのだ。
二人とも、鋭かった。やたらと目つきを鋭くして龍さんも姉もぐいっと身を乗り出す。
「あ、怪しい間だ。何かあったんだろ、ジュンコさん」
「ほんとね、これは思い当たる何かがあったって顔だわ!潤ちゃん、何があったのか言ってごらん?」
「え・・・ええ?」
私はどこを見ていいかがわからずに、身を乗り出す二人に比例して椅子ごと後ろに下がった。
「目が泳いでるぜ~」
「何何何、何があったの潤ちゃ~ん?」
ちょっとちょっと!止めてよ二人とも~。そう思いながら、私は更に後ろに下がる。
「え・・・あの・・・ご飯には、誘われたけど」
そう言うと、ええーっ!!と言いながら二人とも立ち上がった。・・・何この人達。リアクションが双子みたいだわ。
「潤子~っ!そこのところもうちょっと詳しく聞きたいわ!その人の外見はどんな感じなの?」
「それでそれで行くって言ったの、ジュンコさん!?」
二人が同時に叫ぶので、私は無視することにした。飲み終わったコーヒーカップを持って立ち上がる。
「声が大きくて耳が痛いので聞こえません」