3つのR


「若い人もいるのよ。クリちゃんっていう子犬連れてる男性は多分お姉ちゃんよりちょっと上とかそんなのだと思うし」

「へえ」

 姉が驚いた声を出した。龍さんがカップを口につけたままでのんびーりと口を出す。

「その人ともお友達になったの、ジュンコさん?」

「え?お友達っていうか・・・挨拶はするけど」

 お友達?それってどこから?私は首を捻る。でも名前も知ったわけだし・・・知り合い、にはなるのかしらね。

「挨拶とか世間話ね。そういう人っているわよね~。その人も独身なの?」

 姉は本人には全く悪気がないが、人の情報収集をしたがるクセがある。私は早速始まったか、と思って苦笑した。

「うん、独身だって言ってた。それで寂しくてペットを飼いだしたって」

「ってことは、ジュンコさん狙われてるよきっと」

 そう言ったのは龍さん。私は目を見開いて、え?と聞き返す。すると前から姉までも頷きながら言った。

「潤子が独身だって知ってるなら、その人はもっと仲良くなろうとするかもね~。あらあら、いきなり出会いが増えたわねえ!」

「え、そんなことないと思うけど―――――――」


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