3つのR
「何で俺が川原でパン食うんだよ。鳥に餌付け―――――――鳩も鴨も雀も結構いるでしょ?」
「あ、鳥」
「そうそう。人間でも動物でも俺はご飯を出すのが好きなんだ」
その言い方に私も笑ってしまった。私はつまり、さっき餌付けされたわけなのね、そう思って。
ああ、今日は私、やたらと笑顔になる回数が多いな。これではすぐ皺になっちゃうな。そうは思っても、やはり嬉しかった。人と話して楽しい気分を味わうこと、それは紛れもなく素晴らしいことであるはずだ。
寂しさはもう要らないの。
私は笑って、過ごしたいんだから。この人に感謝しなくっちゃ・・・。
一級河川が山から海まで続き、その間に街がいくつもある、そんな大きな川の堤防に立って、風が通っていくのを眺めていた。
緩んだ気温に少しばかりの土ぼこり。私は目を細めて向こう岸やキラキラ光る水面を見渡す。
「気持ちいいな~」
隣では同じように立って、龍さんが両手を広げている。そうしたら本当に大きくて、ちょっとビックリする。何か鍛えているような体つきをしているなあと、彼が目を閉じているのをいいことについ注視してしまった。
遠くから、風にのって犬の鳴き声が聞こえる。
私は髪を風に飛ばされながらその姿を探す。あ、いた・・・。遠く、電車の高架下のところで大きめの犬を散歩させている子供達がいた。