3つのR
「この子の名前は?」
苦笑した私が兄弟に向き直ってきくと、兄の方らしい大きい子が答えてくれる。
「ラッキーだよ」
「ラッキー!いい名前だね」
そう言うと嬉しそうに頷いた。僕がつけたんだよって。お父さんが家に連れてきてくれて、僕がじゃんけんに勝ったから名前をつけたんだ、そう言って胸をはる。
「わああー!もうやめろー!」
顔中を舐められまくって、彼がぐるぐると草の上を這いまわっていた。それを指差して兄弟が高い声で笑う。私も声を出して笑っていた。
龍さんが何とかラッキーの下から這い上がって、パッと離れた。弟の方の小さな男の子が走り出す。
「おいでラッキー!」
ワン!と大きく吼えて、ラッキーも疾走する。
「わあ、待ってー!」
兄も走り出して、龍さんまでも後に続いた。
「ジュンコさんもだよー!」
「・・・え」
無理よ、そんな。と思ったけど、彼らはどんどんいってしまう。私は何故か一緒に走らなければならない気になって、つい後を追いかけだした。