3つのR
・・・ああ、肺が潰れそう―――――――――――
苦しくて体中が痛くて涙目になる。ダメダメ、彼らは行ってしまうじゃないの。追いかけないと。早く、ほら、前を向いて。立ち上がって、ねえ・・・。
だけど体はちっとも言うことを聞かなかった。
少ししか走っていないのに汗まで出て、それがこめかみから顎をつたって地面に落ちるのを霞む視界で見ていた。
乱れまくった鼓動の音を全身で聞きながら、私は何とか呼吸をする。
・・・ああ、どうしよう。バカみたいに走っちゃって・・・忘れてた、この体を。彼らに見付かりたくない。草がもうちょっと育ってれば、隠してくれるのに。
心配させてしまうのが嫌だった。だから体を起こしてちゃんと座るか立つか、いっそのこと這い蹲って草の中に見えないようにしてしまいたかった。
だけれども実に中途半端な、膝を草の地面について俯くという格好から中々抜け出せなかった。
もうちょっと、もうちょっと経てば・・・ちゃんと起きれる―――――――――
「・・・ごめん」
ふわりと声が落ちてきて、私が見詰めている地面が影になった。