3つのR


 私と姉が住んでいる借家の前には地域の公園がある。それはちょっとばかり大きくて、よく緑地公園などと呼ばれるような、スポーツもグラウンドも緑や芝生の広場もあったりするようなところだった。

 朝は、そこでゴミでも拾おう。自治会の皆さんが定期的にやっているってことは、それなりにゴミが落ちているのだろうし。まあ、若い人達もよく遊んでいるからどうしてもそうなるのだろうけれど。

 それで・・・夕方は、あの川原なんてどうだろうか。病院までの行き道、あの河川敷は広くて空が高く、心もスッキリするから、丁度煮詰まってくる夕方にはいいだろう。ゴミがなければそのまま散歩でいいのだから。

 決めた、それだけで私は十分満足してニコニコする。

 少しずつだけど、色んなものが代わり始めているのを感じていた。



 龍さんの連絡先は聞いてなかった。

 流れるままにあの日はお世話になりっぱなしで、そんなことする余裕はなかったのだ。

 それがちょっとだけ、残念だった。

 彼の働いている場所は知っているけれど、姉も私もそんなにお酒は飲まないし、姉妹で飲み屋に入ったことなどない。元夫がお酒好きだったし彼の実家が元々酒屋だったので、お酒を飲む楽しさや雰囲気は好きだけれども、一緒に楽しむような友達や知り合いが今はそんなにいないのだ。


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