ラベンダーと星空の約束
◇◇◇
「僕が考えていたことは大体こんな感じだけど、納得した?」
話し終えた瑞希君は、私にそう聞いた。
「うん…」
驚いた。
入寮する前から、何となくでも感づかれていたなんて…
そう言えば
歓迎会の後に聞かれたんだ。
『大ちゃんのこと、
本で知ったと言ってたけど…それだけ?』って。
あの質問はそう言う意味だったのか。
私の正体に確信を持たれたのが、ついさっきの事で良かった。
もし歓迎会の時に分かってしまったなら、
あの場でバラされていたかも知れない。
流星には…
知られたくない……
「次は紫ちゃんの番だよ?
何で隠そうとしてるのか教えて?」
「うん…
少し長くなるけど聞いてくれる?」
「時間はたっぷりある。
何なら徹夜でもいいよ〜」
「そこまで長くは掛からないけど……」
最初に5年前の夏の想い出を話した。
私が恋した流星のこと。
一緒に過ごしたキラキラした時間。
フラノに戻ると…
一緒に生きたいと言ってくれた…約束とキス。
再会まで預かっている
母親の形見の紫水晶の指輪も見せた。
今とは別人のような5年前の流星。
それを聞いても、瑞希君に特に驚いた風はなかった。
「驚かないの?」
「何を?」
「流星が、今と昔と全然違う所に驚かないの?」
「違わないよ。
大ちゃんはチャラいけど、それを抜かしたら昔と変わらないんじゃない?」
「私には別人に見えたんだけど……」
「うーん…
大ちゃんはさ…
瑞希君は言いかけて止め、私の話しを全て聞いてからと、続きを促した。