ラベンダーと星空の約束
 


どうしようかと迷っていると、
瑞希君が部屋からひょっこりと顔を出し、話しに入ってきた。



「いいじゃん!
僕もそれ着た紫ちゃん見てみたーい!たく丸君ナーイス!!」



「だろ?僕、ビデオ持って応援に行くから!」



「いーねー!
紫ちゃんの試合は、柏寮全員で応援に行こう!
だから、絶対にそれ着てよね!!」



「う…うん…」




目を輝かせた二人を見て、断れなかった…



テニス部でもないし、遊びでやっていた程度の技術なのに、

こんなの着たら、見かけ倒しと思われるよ…

はぁ…





 ◇


教室に入ると、みんなの視線が一斉に私に向けられた。


駆け寄って来た真由に、早速突っ込まれる。



「紫!何その格好?気合い入りすぎでしょ!」




やっぱりそう思われるよね…うん、分かってた。



たく丸さんがくれたテニスウェアは、思ったよりもスカートが短い。

走ったり屈んだりすると、下に履いている白いレースのアンダースコートが見えてしまう。



アンダースコートはパンツじゃないのは分かっている。

分かっているけど、
スカートの中がチラチラ見える自体、恥ずかしいじゃない?



テニスウェアを着るにしても、キュロットタイプにしてくれたら良かったのに……



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