キミガスキ

悠太は、家が隣。だから、毎日私を起こしに来る。小学校の時からだから、かれこれ10年くらい続いてたかな…

悠太、ごめんね。お母さんが頼んでるから、断れないんでしょ。
お母さん方は、最強ですからね…

でも、流石に反抗期の私と悠太。
この習慣は、消えてしまいました。

「凛、起きなさい」
今は、お母さんが起こしてくれてる。いい加減、自分で起きないといけないんだけどね…
「はいはい」
「もう、8時よ!」
「え⁉︎遅刻!」


「行ってきますーー」
「行ってらっしゃい 気を付けてね!」


私は悠太が好き。
でも、悠太には彼女がいるし、私の事を幼馴染としてしか見てくれない。
だから、この気持ちを忘れようって思ってる。おばあちゃんに昔、教えてもらった石に書いて願いを書いて、その石を海に捨てる。その石は、いつも制服のポケットに入ってるけど、なかなか捨てられない…辛い…


「坂本!おはよ お前大丈夫か?」
「おはようございます。颯人先輩 大丈夫ですよー」
「無理すんなよ しんどいなら しんどいって言えよ」
私の頭をぐしゃぐしゃにして、走っていった。

髪の毛グチャグチャ。あーあ。

「凛 !髪の毛、凄いことになってるな」
「うるさいなー いろいろあったの!」
「そーか!じゃーな!」

もっと、他に言い方あったでしょ。もっと素直になりたい、でも悠太の前だったら出来ない。


朝から最悪のスタートだ。


気が付いたら1日終わってた。



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