真琴と『ぼく』の恋愛日記


『てか、なんで香川君がいるの?また千裕のお節介?』


『ち、ちがうんです!ぼくが勝手に水泳部の所に行って…。』



だんだん声が小さくなってるよ…。



本当に男らしくないなぁ…。



『んで、その香川君を見つけた千裕が、部活終わるまで待ってなよ!真琴と一緒に帰るし、いいチャンスじゃん!…とかなんとか言って、お節介したんでしょ。』



冷たい目で千裕を見ると、舌を出して知らんふりしてる。



その横で香川君が目を丸くして、びっくりしてる。



『私…先行くわ。そういうのホントに嫌だから。』



なんか、イライラする。


香川君のうじうじした態度も……なんか腹がたった。



『ちょっ!真琴!!ごめんって!!』



千裕が必死で謝ってるけど、今振り返ったら絶対嫌な事言っちゃう。



『森田さん!!ごめんなさい!!ぼくが…余計な事した…から……。』




………!!


あぁ!もう!!



私は立ち止まって振り返った。



『香川君!あんた男でしょ!だったら、もっと男らしくしなよ。自分の事ぐらい、自分で何とかしなさいよね!』



それだけ言って駅までの道を急いだ。



イライラを抑えたくて、電車を降りてから家まで全力で走った。



香川翔太……なんなの、アイツ。


< 19 / 34 >

この作品をシェア

pagetop