真琴と『ぼく』の恋愛日記



『真琴…まだすねてんの??』



『1回テンション下がると、なかなかあがってこないからねぇ〜。』



心配そうに言ってくれた翼をよそに、千裕が涼しい顔して言った。



『だってさ、おかしくない?私だけ違うクラスとか。』



『だってしょーがないじゃん!真琴だけあんな成績とってるんだし。』



千裕が言う、【あんな成績】とは…



学年トップのこと。



入学した時から、トップだった…らしい。



ていうか、誰も抜かしてこないんだよね…。



別に1番になりたいわけじゃないのに。




『翼が真琴においつけるわけないじゃん。絶対無理だよ…。』



鏡を片手に髪の乱れを気にしながら、翼もむくれ始めた。




『だからって成績だけで決めるかなぁ、普通…。』



頬杖ついて溜め息をもらす。


なんか、納得いかないなぁ…。



『新しいクラスとなると、また真琴ブームが起こるね。』



『ホントだぁ!去年もすごかったもんねぇ!翼、中学も一緒だったのに、びっくりしたもん!!』



真琴ブームって……なに!?



2人と話してると、どんどん話が違う方向にいっちゃうから、ここらで退散しよう。



『まぁ…いいや。翼、千裕、私教室戻るわ。2人でイケメンリサーチ頑張って。じゃね。』




『うん!また放課後ねぇ〜!』



『じゃあねん♪』



そして、2人に軽く手を振って教室に戻った。



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