好きって気づけよ。




「舞香ちゃん、舞香ちゃん」


「…………」




にこにこしながら栗原くんが話しかけるけど、舞香ちゃんはついにシカトしだした。



うう……

ふたりを見てると、本当にはらはらするよ。


舞香ちゃん、いつか爆発しちゃったりしないかなぁ?




「ああ、そうだ。……舞香ちゃんは唇の傷、治った?」


「……っ!」




栗原くんがからかうような口調で言った瞬間、舞香ちゃんはがたりと立ち上がった。


私はそれにびっくりして、肩をはねさせる。



どっ、どうしたの!?



 
< 152 / 356 >

この作品をシェア

pagetop