好きって気づけよ。




「く、栗原くんっ! 大丈夫!?」


「だいじょーぶ。さすがに真冬だと心臓とまってたかもね~」




あわてる私に、栗原くんがにこっと笑顔を見せる。


その言葉は冗談なんだろうけど……そんな怖いこと言わないで!



栗原くんが私をかばってくれたんだとわかったとたんに、私は申し訳なさにじわじわと涙があふれだしてくる。



栗原くんはこまったように私に笑いかけると、硬直したままの3人を見た。




「夏でもないのに後輩と水遊びなんて、なかなかおもしろいことしますね」


「くりはら、くんっ……」


「ごっ、ごめんなさい!」


「あたしたち、そんなつもりじゃなくて!」



 
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