好きって気づけよ。




おだやかだけど、まるで涙を流しているような。

見ている私まで、胸がきゅっとせまくなるような悲しい表情。



それを見た瞬間、ときが止まった気がした。




「栗原くん? どうし……」


「心愛ちゃんってさ。坂野くんのことどう思ってんの?」




思わず栗原くんの頬に手を触れさせたら、不意に栗原くんは目を閉じて静かに問いかけてきた。


この間、レミちゃんにもたずねられたことだ。




「凪くんは……幼なじみだよ?」


「うん、幼なじみだよね。それ以下でも、それ以上でもないでしょ」


「うん……?」




よく、意味がわからないけど……。



 
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