好きって気づけよ。




どうしようっ……

このままじゃ、風邪ひいちゃうよ……。




「心愛ちゃんも髪ぬれちゃってるね。かばいきれなくてごめん」


「ううんっ。こんなの、たいしたことないよっ! それより、保健室にタオルもらいにいこ?」




制服の替えとかは、置いてないかな。

今日はテストだったから、栗原くんもジャージなんて持ってきていないはず。



ハンカチだけじゃあんまり意味がないし、ここのままじゃ絶対寒い……



そう言おうとして、栗原くんの顔を見た。




「……栗原くん?」




思わず、手が止まった。


栗原くんが悲哀をふくんだようなほほ笑みで、私を見つめていたから。



 
< 173 / 356 >

この作品をシェア

pagetop