好きって気づけよ。




もう、終わりなんだ。



もう話なんてできない。

もういっしょに登下校なんてできない。


もういっしょに勉強することも、つくったお菓子を食べてもらうこともできない。



王子さまみたいな優しい笑顔も、ヒーローみたいに助けてくれることも……


もう――……




「うわあああんっ……!」




悲しくて、つらくて、苦しくて。

いままででいちばん、心が痛かった。



私はその場にすわりこんだまま、


レミちゃんと舞香ちゃんが来てくれるまで、ずっと泣き続けていた。




 :

 :

 *

 ・

 
< 230 / 356 >

この作品をシェア

pagetop