俺と君との境界線
俺は急いで歩道に引き返した
もうちょっと判断が遅かったら危なかったぜ

俺は歩道にいる奴らを軽く睨みながら見渡した
ほとんどの奴は軽く目を逸らすか、心配そうな顔で見てくる奴ばっか

そのなかで中学生くらいの女子と目があった
その子は俺と目が合うと挙動不審のように俺から目を逸らした
顔は怯えてる

あ~きっとこいつが俺にぶつかったんだな・・
そう思った瞬間誰かに腕をつかまれて信号を渡った
信号がやっと青になったんだ

信号を渡り終わると俺は掴まれてる手を振りきった

「おい!なんだてめぇ!!」

「何だとは何よっ」

あっ・・この声
相手の顔をよく見ると三戸瀬さんだった

「何か用かよ?」

少しびっくりして吐き捨てるように言い放った

「だって、あんたがあの子に殴りかかりそうだったから!」

三戸瀬さんの顔と声はすげぇ必死だった

俺、別にそんなつもりなかったんだけど
ってか殴るとかそこまで思うことじゃねぇし

それを三戸瀬さんに言うと安心した顔で そう。って言ってゆっくり歩いた
俺もその横を少し離れて歩いた

「神月は今から何処か行くの?」

三戸瀬さんが前を見ながら何気なく聞いてきた
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