First Love
「で、リアン様、
ここからどうするおつもりで?」
「タイア、部隊を9つ配備だ。
A地区から、D地区の選りすぐりの兵士も、だぜ。」
「9つも…ですか?
ですが、C地区の守りは固めて置かないとだめなのでは?
C地区には敵国の攻め具合は、
どこの地区よりも大きいはず……」
「ああ、分かってる。
けど、いいから、俺の意見に従えよ。」
「…御意。」
俺の部下的存在の部隊長、
タイアは、俺が呼び出してから5分も経たずに現れた。
彼は頭が良くて、
後輩のくせに俺に意見する、
あまり好かない男。
そのくせ、この国を思う気持ちは大きく、
国のためなら命を惜しまない男でもあった。
俺にとっては、
お気に入りの兵士でも、
やはり、ほんの少しでも自分の性格を…。
まあ、いい。気にするのは止そうか。
指示通りタイアは、俺から離れ、
足早に任務を遂行すべく暗闇に消える。
もし今、俺が次に起こる出来事を
言い換えるとするならば、『運命』。
だが、『運命』という単語を言えるのは今だから。
実際、タイアを見送っていたときだとしたら、
『終わり』を浮かぶんだろう。