真白な彼女

『すみません、ホットコーヒー下さい。小鳥遊と白石は?』

通りかかった、ウェイトレスに月見里君が声を掛けた。

『え?あ、私もホットコーヒーを。小鳥遊さんは?』
『じゃあ、私はココアをお願いします』

今、言う流れじゃ無かったかな?
話の腰を折ってしまった気が…。

『まぁまぁ、外寒かったし、少し暖かいもの飲んで落ち着こうぜ。別に問い詰めたい訳じゃ無いんだ、小鳥遊。ゆっくり話してくれよ』

と、月見里君は笑顔で言っていた。
どうやら月見里君なりの配慮だったみたいです。
優しい人。

『あ…ありがとう』

小鳥遊さんも安心したのかもしれない。
さっきより緊張が解けたようだった。

『お待たせしました。ご注文のホットコーヒーとココアです』

ウェイトレスは注文の品をテーブルに置くと、一礼して去って行った。

『なかなか良い乳だ…』
ボソっと月見里君から漏れた。
『え?何?月見里君』
私はいち早く反応してしまった。
『ん?いや、何でもない。それでは小鳥遊どうぞ』

この人は…。
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