真白な彼女
私達はまず小鳥遊さんの話しを聞くだけにした。
質問は聞いてから。
小鳥遊さんが口を開く。
回想
11月の事でした。
私は大学の帰りで街を歩いていました。帰り道の途中に喫茶店があるんですけど、タイミング良く友達が出て来たんです。その子は高校の時からのお友達で猪瀬 真美ちゃんっていうんですけど、とても仲良くしてもらってるんです。
真美ちゃんは出て来た時、凄く真っ青な顔をしてて、声を掛けたんですけど、私に気付かなくて。それで、おかしいなって思って、もう一度、声を掛けたら私に気付きました。真美ちゃんは専門学生でそんなに頻繁に遊んだりしてはいないけど、それでも高校からの友達です。様子がおかしいのは気付きました。
私が顔色悪いけど、どうしたの?と聞くと真美ちゃんは、いつも通りの真美ちゃんに戻ってて、それでも私は凄く気掛かりで、真美ちゃんを誘って、その喫茶店に入ったんです。
そこで真美ちゃんに話しを聞く事にしました。どうやら体調が悪い様子も無かったので、私は何かあったの?って聞いたんですけど、真美ちゃん凄い言いづらそうで…。でも、真美ちゃんは私に相談してくれたんです。
どうやら、真美ちゃんの彼氏が悪い詐欺にあったらしく、お金を請求されているとの事でした。さっきまで彼氏さんと喫茶店にいたみたいで、彼氏さんは、このままだと真美ちゃんにも迷惑を掛けてしまうと言って、別れ話をしていたみたいなんです。もちろん、真美ちゃんは納得出来なかったみたい何ですけど、彼氏さんは、そのまま出て行ったみたいで。
そんな話しを聞いても、私にはどうすることも出来なくて。
真美ちゃんは先に帰って行きました。