花とミツバチ
「よくさ、ドラマや映画で『好きな人が幸せでいてくれればいいから自分は身を引く』ってあるじゃない?私、あれ絶対嘘だと思う」
好きな人には、好きな人と幸せになってほしい。
けどその『好きな人』は、自分でいたい
誰かとの幸せなんて、願えない
「綺麗事なんて言えない。関係を続けていたら、いつか変わるかもしれない」
いつか、いつか、そう期待して
「期待して、断ち切れない。…本当、最低だよ」
「…、」
『最低』その言葉を自分自身に浴びせるように呟いた。瞬間、ぐいっと引っ張られる体。
気付けば私の体は彼の腕の中、強く強く抱き締められていた。